導入事例
Moodleベースのクラウド型LMSでスピード実現した
入学前教育の運用効率化
9割が「満足」、未完了率が5分の1になった
高大接続への独自の取り組み


国立大学法人 佐賀大学(教育機関)

Case:入学前教育に用いるLMSの迅速な構築、運用効率化/オンプレミスでのMoodle運用のクラウド移行

[CASE STUDY]
国立大学法人 佐賀大学

担当:アドミッションセンター 副センター長 露木 隆 准教授、
   教育学部(併任:教育開発推進センター ICT教育推進部門)古賀 崇朗 助教
製品:学習管理システム Open LMS
課題:新しい入学前教育プログラムの要件を満たすLMSの迅速な構築、
   LMSなどのITシステムの高い運用負荷
導入の背景 早期合格者向け入学前教育の刷新が決定し、要件を満たすLMSの構築が急務に
導入の決め手

短期導入可能なクラウド型、従来のMoodleとの互換性、コストパフォーマンスや拡張性が決め手に

導入後の効果 ほぼ予定通り新入学前教育を開始しシステム運用を効率化!受講者との親和性が高く満足度向上につながったと評価

佐賀大学は、学生を多角的に評価する入試制度を展開することで多様な人材を獲得しています。2024年度からは、推薦入試などの早期合格者を対象とした、独自の入学前教育プログラムを新設し展開しています。
そのプログラムを支える学習管理システム(LMS)として採用されたのが、Moodleベースのクラウド型LMS「Open LMS(オープンエルエムエス)」です。
運用効率化と受講者の高い満足度と完了率を達成した経緯を、同大学アドミッションセンター副センター長の露木隆氏と、教育学部(併任:教育開発推進センター ICT教育推進部門)の古賀崇朗氏に伺いました。

合格から入学までの期間を活用し大学生としての学びの姿勢を育む独自の入学前教育プログラムを2024年度から展開

佐賀大学は、教育、医、理工など6学部7研究科を有し、佐賀が育んできた独自の文化や伝統を背景に、基本的な学びや独自の研究活動に取り組む国立総合大学です。アトピー性皮膚炎の原因と予防、世界最高水準の出力が可能なダイヤモンド半導体など、数多くの先進的な研究を行い、教育面でも、2026年度に化粧品とそれに含まれる化学物質と人体とのかかわりを広く研究するコスメティックサイエンス学環(2025年現在仮称・設置申請中)や、熊本大学との共同教員養成課程(仮称・設置申請中)の新設など、学びの場の拡張にも積極的です。

入試制度においても、試験時間内に間違えた問題の解説を提示し、類題に再チャレンジさせることで、受験生の学力だけではなく、“学習力”も評価するCBT(ComputerBased Testing)、高校での活動と大学が求める人材像との関連性を評価し加点する特色加点制度など、多角的な視点から多様な人材を確保する仕組みを整備しています。

新しい入学前教育プログラムの受講対象は、総合型選抜や学校推薦型選抜で11月・12月に合格した、多様な能力や背景を持つ高校生です。2024年度からアドミッションセンターが主体となり実施する、教育、経済、医、理工4学部共通のプログラムで、初年度の受講者は153名に上りました。

プログラムでは、実際の先輩学生や学部教員が執筆したオリジナルのテキスト、Open LMSで配信する解説動画を教材に、「高校と大学の違い」「大学生に求められる姿勢・能力」「先輩の時間割」など、学生生活に直結するリアルな情報を提供しています。

受講者はテキストを読み、動画を視聴した上で、Open LMS上で感想や意見をまとめアウトプットしたり、学習計画表を作成・提出したりと、能動的な取り組みが求められます。さらに希望者は、大学の教養科目である「STEAM学習基礎」を先行履修することができ、CADソフトや3Dプリンターを用いて身の回りの課題を解決するためのプロダクトを製作し、プレゼンテーションするなど、より高度なプログラムに挑戦することもできます。

オンライン・オフラインでの交流会や成果報告会も実施され、学生同士のつながりや大学教員、先輩との交流を促進することで、入学前の不安を解消し、モチベーションを高めています。単なる学力補強に留まらず、高校生を大学生へ移行し、主体的に学ぶ姿勢を育む独自のプログラムです。

アドミッションセンターが提供する教材の紙テキストと動画

受講者は紙テキストとOpen LMS上で視聴できる動画で、大学生活や学び方への理解を深め、意見や感想をまとめる。

アドミッションセンター
副センター長
露木 隆 准教授

導入の背景
従前プログラムの教育効果への懸念と運用負荷

佐賀大学では、これまでにも各学部が個別に入学前教育を実施しており、古賀氏がサーバーにオープンソースLMSのMoodle環境を構築し、オンプレミスで運用していました。当時は教育面とITシステム面において課題があったと、露木氏と古賀氏は話します。

まず教育面では、受講者への適切なフォローや指導が難しかった点です。通常の講義や研究活動で多忙を極める学部教員は、入学前教育対象者の課題提出後の丁寧な追跡・指導にまで手が回りづらいのが現実でした。

露木氏は、「教材を送り、課題を提出させるだけでは、完了後に入学まで数カ月何もすることがないという状態になることもあり、大学生に必要な主体的に学ぶ姿勢の醸成にはつながりません。また、未完了のまま入学に至る受講者がいることは、『大学からの課題を提出しなくても何とかなった』という『悪い成功体験』につながり、入学後の学習意欲に悪影響が生じる懸念もありました」と話します。

次にITシステム面の課題としては、古賀氏を含めたシステム担当者の運用負荷が大きかった点を挙げます。古賀氏は、「定期的なアップデート、セキュリティ対応、ハードウェアの保守・交換、さらには停電時のシステム停止対応に多くの時間と労力を割かれていました」と述べました。また、入学前教育専用のLMSを設けてはいるものの、システムの設置場所は他のLMS等とオンプレミス環境のサーバーを共有する形での運用で、メンテナンスのタイミングを合わせづらいという制約もあったといいます。

そのような状況にあった2024年初頭、エンロールメント・マネジメント(入学から卒業まで一貫した学生支援策)の一環として、新たな入学前教育プログラムの構築が、同年度中にアドミッションセンターを中心に進められることとなりました。その頃、学内の既存サーバーはサポート期間終了が近づいており、専用のLMSを新たに構築する必要がありました。新たな入学前教育プログラムの12月中の開始と専用LMSの導入が同時に求められた露木氏と古賀氏は、従来のように物理サーバーを調達していては間に合わないと考えました。

導入の決め手
クラウドならではの迅速な導入と移行、コストパフォーマンス、高い拡張性が導入の決め手に

この状況の中、LMSの仕様策定を担った古賀氏がOpen LMSに着目したポイントは、以下の点でした。

迅速な導入と構築
古賀氏は、クラウドベースならではの迅速な導入が可能である点が重要な決め手であったといいます。「クラウド型のOpen LMSであれば、短期間でMoodleベースのLMSができあがり、あとは中身作りに集中できるという点は大変助かりました。コレオスによる導入サポートも迅速でした」と、Open LMSとコレオスのスピード感を高く評価します。

既存Moodle環境からのスムーズな移行
これまでMoodleを使い続けていた佐賀大学にとって、Moodleベースであることは、コースなどの既存データや設定を容易に移行・有効活用できる点でメリットでした。

教育学部(併任:教育開発推進センター
ICT教育推進部門)
古賀 崇朗 助教

また本番環境に影響を与えることなく各種テストができる「サンドボックス」環境が標準でサービスに含まれていることも、日々の運用にあたる古賀氏にとって安心材料となりました。「テスト環境で、問題がないことの確認や不要なファイル等を削除してから、本番環境に適用する、という手順を変えずに済みます」と、その利便性を強調します。

コストパフォーマンス
古賀氏は、「物理サーバーは初期投資がどうしても大きくなるのに対し、クラウドのOpen LMSは自分たちでサーバーを調達する必要がなく初期費用を抑えられます。さらに導入後はコレオスによるサポートサービスも受けられ、毎年のランニングコストがアドミッションセンターの予算と見合っていると合意が取れました」と説明します。露木氏も、「予算に見合うかはもちろん、自分たちが構想するプログラムを実装できるのかも古賀先生に見極めてもらい、できると確信できました」と、予算感とプログラムの実現可能性が合致したと加えました。

拡張性の高さ
さらに、導入後も利用規模に応じて簡単に拡張できる点も助かったといいます。当初、メインのユーザーには年内合格者が想定されていましたが、一部の学部で一般入試の合格者にも入学前教育を行っているため、ユーザー数増加の可能性も視野に入れる必要がありました。古賀氏は、「実際に今回、後から500ユーザーを追加しました。物理サーバーの場合、後から拡張するのは大変であったと思います」と、クラウドならではの柔軟性を実感しています。


導入後の効果

Open LMS導入により少ない人員での効率的な運用体制を実現、高い完了率と満足度を達成

Open LMSを活用した佐賀大学の新しい入学前教育プログラムはほぼ予定通りに開始され、初年度から大きな成果を上げています。

※本導入事例の全文はパンフレットでご覧いただけます。
実際のシステム導入効果や今後の展望などの詳細をお知りになりたい方は、
事例ダウンロードフォームより導入事例パンフレットをご請求ください。

“入学前教育に人的資源を十分に割くのが難しい大学にとって、少人数でも運用でき、初めて操作する高校生にも馴染みやすいOpen LMSのようなシステムをうまく活用することが、一つの解決策になります”

― 佐賀大学 アドミッションセンター
副センター長
露木 隆 准教授

“Open LMSは小さい規模でもスモールスタートして柔軟に活用できました。
コレオスがしっかり柔軟にサポートしてくれますので、LMSに精通していない大学でも安心ではないでしょうか”

― 佐賀大学 教育学部
(併任:教育開発推進センター ICT教育推進部門)
古賀 崇朗 助教

USER PROFILE:国立大学法人 佐賀大学

創設以降、地域が求める人材の育成に取り組み、6万人以上の人材を輩出。
現在は将来構想である「佐賀大学のこれから-ビジョン2030-」のもと、次世代型研究、地域活性、生涯学習社会の支援、先端医療などに取り組む。

設  立:1949年
学部数:6学部、7研究科
学生数:学部5,774名、大学院792名(2024年度)
https://www.saga-u.ac.jp/

(2025年5月時点)

この導入事例で採用されたソリューション

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